5月4日は無事すぎたか?~中国反日事情 | 歴史サーチNEWS

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5月4日は中国の愛国運動として意義深い。
1919年、第1次大戦の戦勝国中心の講和会議がパリで開かれ
大戦中に日本が要求した山東省や満州における権益
(不法占拠みたいなもの)の破棄や、民族自決の訴えがしりぞけられ
学生や知識人が反発してデモを起した。
この運動が、共産主義と孫文を中心とした国民党の動きに
つながっていく。歴史の一大転換点であった。

ちなみに私の好きな中国俳優陳道明がパリ講和会議での
中国大使役をやった作品「我的1919」


字幕(中国語字幕も)がないので
果たして鑑賞できるときが来るのだろうか・・・

閑話休題
このため、4日はこれを「記念」に反日運動が起こらないかヒヤヒヤものだったが
なんとか中国政府がおさえつけたのか、ほぼ平穏に終わった。
共産党の支配力が証明されたかのようにも見えるが
「なら今までのデモはなんで抑えられなかったの?」というつっこみも出来る。
実際のところ、反日ウェブサイト閉鎖や、デモの集合場所の警備から
携帯電話の番号を管理している当局が、市民にいっせいに
「デモはするな」とメールしたり、デモに参加した大学関係者は罷免・除籍する
といったものまで、懸命(涙ぐましい?)措置がとられたようだ。
さらに学生には「愛国精神を勉強に向けろ!」と言ったとか。

今回のデモは抑えたものの、まだ中国には抗日愛国記念日がたくさんある。
反日デモをこれからも力で抑えると
おいつめられた市民が政権へと矛先をかえるかもしれないし
中国政府の歴史認識の建前上
反日を否定することは国家の正統性を否定することにもなりかねない。

平和的な体制移行を望む私としては、中国政府の善処、綱渡り的かけひき
を期待するしかないけど。

それにしても、現在上海では1人でタクシーにも乗れない雰囲気らしい。
中国の都市でタクシーは必需品、これから留学する者にはイタイ。
一流写真週刊誌(サンデージャポン風に)週刊ポストの記事によると
日本人女性をさらったタクシーもあるとかないとか。
困った困った。
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話題はそれるが、台湾の連戦の訪中で、中国政府が台中友好のしるしに
パンダを贈ると表明したのに対し、陳総統は
「ワシントン条約に抵触するから」といって難色を示しているらしい。
ケチのつけかたがほほえましい。

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